人間ドックでの血液検査、内臓脂肪CT、超音波検査を通して炭水化物を多く摂りすぎている方が多いことが分かってきました。
具体的に炭水化物の過剰摂取による体内の変化を挙げてみましょう。
1、中性脂肪の上昇
血液中の脂質で健康に関係するものにコレステロールと中性脂肪があります。中性脂肪はアルコール、炭水化物の過剰摂取で上昇してくる傾向があります。最近は両者による中性脂肪上昇がよく見られます。
2、皮下脂肪量の増加
女性の皮下脂肪は男性と比較して多いのが普通です。痩せている女性でも皮下脂肪は意外に多くあります。へその部位で内臓脂肪を測定しますが、皮下脂肪量も同時にわかります。当院の健診や人間ドックを受けていただく際に、食事・運動の内容とパターン、飲酒、喫煙、家系、職種、通勤での歩行時間、睡眠時間等についてあらかじめアンケートと口頭での確認を欠かさずしています。 これによりカロリー摂取と消費、筋肉の使用量、疾患の発病のし易さを推測し結果説明と同時に行っている生活のご指導に役立てています。 その結果、炭水化物摂取の多い男性においては皮下脂肪が多いことが分かってきました。
3、脂肪肝
脂肪肝はこれまでアルコールが原因の筆頭に挙げられていました。しかし、近年飲酒しない方の脂肪肝が増加しています。特に男性での発症率はうなぎ登りです。 超音波検査で診断できますが、その日に健診を受けた男性全員が脂肪肝であったということが珍しくなくなってきました。必ずしも肥満がない方でも飲酒が多いあるいは炭水化物に食事が偏っている方では頻繁に見られます。
炭水化物はどんな食品に含まれるかというと、米、小麦、砂糖、果物が代表的です。もちろん脂肪、蛋白質と並んで必要な栄養素ですので摂取するのは当たり前ですが、問題はおいしいので食べ過ぎてしまうことなのです。
日本人は大変まじめな民族でどんなこともがんばって極めてしまう傾向があります。炭水化物の含む食品ーうどん、ラーメン、つけ麺、ピザ、パスタ、パン、ごはん、果物。どれをとっても世界最高レベルの味に到達してしまいました。加えて安価で店も多く、その気になればいつでも食べられる環境です。
とある人気のラーメンチェーンではトッピングを全部すると1杯で2600Kcalに及ぶとされています。ファンがたくさんいるそうですが、さすがに彼らも昼に食べると夕飯は抜くようです。
景気の低迷も影響しているのか食べ放題、飲み放題の設定を導入する店舗が増えています。チューハイやビール、ワインは特に炭水化物を多く含みますので、相乗効果で脂肪肝の原因となりやすいといえます。
脂肪肝はこれまで発症も少なく軽症例が多かったのですが、発症も重症度も上がるにつれ慢性の肝機能障害や肝硬変も見られるようになってきました。そして、一番の問題はメタボリック・シンドロームの発症の予備段階であることです。20代、30代の男性の脂肪肝はいまや珍しくなくなってしまいました。早い段階でメタボとなることは早く老化が始まることを意味します。
若いのに中身はおじさん。こんな男性が急増しています。
それでは、どうしたらいいのでしょう。次回じっくりご説明します。