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2009年10月

2009年10月30日 (金)

タバコ1箱500円時代ははたして来るのか

鳩山政権でタバコ増税の動きがあるようです。1箱500円を想定しているようです。

欧米ではタバコ1箱は700円以上します。一部では1000円を越える国もあります。

先進国の中では日本のタバコは最も安いといえます。原価はあまり変わらないですから日本ではタバコ税負担はとても軽いのです。

高くすれば喫煙者が減るので税収は微増でしょうから、税収のためではなく健康被害の軽減の目的を掲げた方がより賛同は得られるのではないでしょうか。

参照ニュース

http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102901001103.html

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc%2Fdomestic%2Ftobacco_tax%2F#backToPagetop

「たばこ1箱500円」は適当?  クイックリサーチ

http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/quiz/quizresults.php

葉たばこ生産者の反対運動ーこちらも深刻です

http://www.jtga.or.jp/hantaiiken2.pdf

WHOのデータを追加します。 (6ページのグラフ) 

http://www.who.int/healthinfo/global_burden_disease/GlobalHealthRisks_report_full.pdf

年間世界で130万人が肺がんで死亡していますが、71%は喫煙が8%は大気汚染が関与しているというデータです。

タバコの消費が減ることでいろいろな業種にダメージを与えることは間違いないでしょう。卸業、小売店、農家への影響は深刻になるかもしれません。

しかし、喫煙率が上昇している若い世代、特に女性と未成年の喫煙人口の増加は、今後の日本に暗い影を落とすことは明らかです。

タバコ税の議論において税収や景気への影響しか言及されないことは残念なことと思います。

2009年10月28日 (水)

最大のリスクファクターは?・・・やはり

27日世界保健機関(WHO)は、健康を害するリスク要因を分析した報告書を公表しました。

2004年時点で、全世界的には、死に至るリスクが最も高かったのは高血圧で死者全体の12.8%を占め、喫煙(8.7%)、高血糖値(5.8%)などが続きます。

富裕国では喫煙がトップで、高血圧、肥満など心臓疾患やがんにつながる要因が上位を占めました。

参照

YAHOOニュース http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/science/lifestyle_disease/?1256685866

WHO の資料論文  11ページに内容が載っています。http://www.who.int/healthinfo/global_burden_disease/GlobalHealthRisks_report_full.pdf

もう少し詳しく報告しますと、年間の死亡数と比率は上位から

喫煙 150万人、17.9%

高血圧症 140万人、16.8%

肥満 70万人、8.4%

運動不足 60万人、7.7%

高血糖 60万人、7.0%

高コレステロール血症 50万人、5.8%

果物および野菜不足 20万人、2.5%

大気汚染 20万人、2.5%

アルコール 10万人、1.6%

職業リスク 10万人、1.1%

従来よりWHOは禁煙活動に力を入れていますが、ここでも喫煙が最大のリスクと確認されたわけです。

禁煙外来は、時間も掛かりますし、お一人お一人のキャラクターやモチベーションによって細かく対応を変えて私の持っている知識や経験を総動員して進めてゆきます。        

複数の方の外来が終わると結構へとへとになりますが、この結果を踏まえこれからもがんばってゆこうと思いました。

2009年10月27日 (火)

インフルエンザ情報

新型インフルエンザのワクチン接種の最優先が妊婦と決まりましたが、少し表現が変わってきたようです。

接種はした方が良いことには変わりません。多少のリスクはあるけれども母体、胎児へのメリットが上回るということになるでしょうか。

厚生労働省  新型インフルエンザワクチンの妊婦への接種について(10月20日)

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/02-03-03.pdf

厚生労働省 せきエチケット動画   

  ”目でみて分かる新型インフル”のCM新型・季節性インフルエンザ(2009年10月15日)の項目から

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

風邪を発症されていればマスク着用は常識ですが、健常者の方も人ごみや医療機関に行かれる際はマスクは必須です。

感染すれば自身が感染源となり家庭や職場にウィルスを持ち込むことになります。

東京では医療従事者への新型インフルエンザの供給が遅れていましたが、本日やっと当クリニックにも到着しました。

今後始まる優先者への供給は順調に進むことを祈るばかりです。

2009年10月24日 (土)

以外な落とし穴ー電子タバコ

タバコを吸う行動は赤ちゃんがおしゃぶりを吸うことにつながるようです。

したがって、禁煙を始めて口寂しくなった時に、なにか口にくわえていると気がまぎれるということがよく言われます。

禁煙外来を長年していて、パイポなどの擬似タバコが結構有効であることを実感しています。

ガム、あめ、するめ、おしゃぶりこんぶなども口の刺激を与えてくれて効果的ですが、それに加えて口にくわえるものが安心感をもたらすのです。実際ご指導させていただく際に擬似タバコをお勧めしてきました。

中でも電子タバコが人気のようです。電池が入っていて交換式のカートリッジから水蒸気が出てきます。あたかも実際に喫煙しているかのような演出をするわけです。喫煙成功までの途中はタバコを吸うときの唇の感触や口に入ってくる煙の質感が恋しい時期なので禁断症状の苦しさが軽減されるわけです。

最近FDAは電子タバコのカートリッジの中に人体に有害なジエチレングリコールや発がん性のあるニトロソアミンが検出されたと発表しました。

FDA(米食品薬品局) 日本では厚生労働省に当たる公的機関 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E9%A3%9F%E5%93%81%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E5%B1%80

結構効果を確認できていたので、私自身残念に思っています。ただ、電子タバコは禁煙してしまえば不要となり使うこともなくなるわけですから、喫煙を続けることに比べれば発ガンははるかに少ないでしょう。

それにしてもこのような製品が良く売れているところを見ると、禁煙をしたいと思っている方は増えているということなのでしょう。

当面、更なる検討で安全性が確認されるまでは禁煙外来の患者さんにはお勧めしないことといたします。

2009年10月20日 (火)

肥満でも大丈夫?

医学の常識はめまぐるしく変わっていきます。

特に日本人ではこの20年間に生活習慣、食環境、医療の進歩により健康維持のためのポイントに変化がもたらされました。

最近の研究によると、日本版メタボリックシンドロームの基準を少し超えた人達(BMI:25-29、収縮期血圧:140-159、中性脂肪:150-299)は死亡率が最も低く、非メタボリックシンドロームの人達(BMI:25未満、最高血圧140未満、最低血圧90未満、中性脂肪150未満、HDL40以上、空腹時血糖110未満をすべて満たす人)より死亡率が明らかに低いとういデータが報告されました。

やや太り気味で少しメタボがある方が長生きするということですから、これまでの常識とは大きく異なります。

この原因としてはいろいろなことが考えられます。

基準を少し超えた方達は医療機関で食事指導、運動療法を指示されたり内服治療を開始することになります。医師も放置した場合のリスクを熱心にお伝えもするでしょう。軽いメタボですからその効果は大きいものとなります。

一方、メタボの診断基準に満たない方は若干データが悪くとも軽い注意を受けて終わりとなります。指導は特になくリスク説明もなければ危機感は感じないでしょう。

ホームページでも触れていますが、メタボとがんの原因は共通です。

現在、増加の一途をたどる問題のがんは肺がんと大腸がんです。肺がんは喫煙が8割、大腸がんは肉食、飲酒、運動不足、野菜不足が原因です。

メタボと診断されると、動脈硬化の進行を抑えるために禁煙、食事および運動療法指導が指示され、これはひいてはがんの発症抑制につながります。とすればメタボの生活指導はがん抑制にもなりうるということになります。

これらはあくまで私個人の推測ですがそう外れてはいないと思います。

結局、軽いメタボというハンデがあっても自覚して注意したり、通院して医師の指示を月1回聞いているほうがいいということでしょうか。                              

とは言っても、さすがにBMIが30を超えてくると通院しても疾患の悪化や発症は避けにくいようです。

40歳を過ぎたら、年1回の特定検診、がん検診を怠らないことです。そして、せっかくお受けになった検診、人間ドックの結果を踏まえて生活習慣の改善のきっかけにしていただきたいと思います。

喫煙している方、肥満の高度な方、家系で動脈性疾患やがんが多い方は詳しい人間ドックを受けましょう。

BMI計算式は以下をご参考ください。

http://www.banyu.co.jp/content/patients/check/overweight/bmi.html

2009年10月19日 (月)

インフルエンザワクチン

先々週に各医療機関に新型ワクチン接種希望者の数についてのお尋ねが来ました。先週までに提出となっていました。

本日19日から医療従事者への接種が始まりましたが、ワクチンが足りずに供給は遅れているようです。

患者さんからの問い合わせが多いので接種の優先順位と接種時期を転載いたします。この通りに供給されるかは疑問が残りますが。

0207a

0207b

厚生労働省のインフルエンザワクチンについてのページです。どんどん情報が変わりますのでこまめに覗きに行かれてみてください。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/index.html

ワクチンの早期供給が望まれますが、ワクチンへの過大な期待は禁物です。特に日本製のアジュバントの入っていないワクチンは重症化の抑制が主体で発症そのものは抑えられません。

基本的に重要なのは感染しないことですから予防が第一です。

医療機関や人ごみに行くときはまずマスクを着用することです。手にウィルスが付いてその手で鼻や口を触ることで体内にウィルスが侵入します。出先では顔を不用意に触らないように心がけたいものです。触らないというのは結構難しいですがマスクを着けていれば直接触ることが減りますから効果があるわけです。

2009年10月15日 (木)

肺がん診断には胸部ヘリカルCTを

現在日本では、年間に約7万人の方たちが肺がんで命を落とされています。

肺がん発症の最大の原因は喫煙です。世界的に見て日本は喫煙率が高く、特に若年層の喫煙は今後の肺がん増加に拍車を掛けると考えられています。

臓器別のがん死亡数において、男性で第一位、女性で第二位を占める肺がん。
女性の肺がん死亡数が第一位になるのは、そう遠くないと言われています。

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上のグラフで女性の肺がん死の増加が顕著なのがお分かりいただけると思います。

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  男女共に胃がんと肺がんでの死亡が多くなっています。

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恐ろしいことに、男性では40歳代からすべての年代で肺がんが、がん死亡原因のトップを占めています。(グラフの青い部分)

肺がんでは5年生存率は2割から3割で、
胃がん大腸がんの5年生存率が7割から8割であることを考えると肺がんの治りにくさが際立ちます。

なぜ肺がんは致死率が高いのでしょうか。
がんの治療は、手術によって病巣を切除することが重要です。
抗がん剤、放射線療法でがんを完治させることは困難です。
しかし、肺がんにおいては手術できない場合が多いのです。3人に2人は手術不能とされています。
その原因としては、肺がんの診断がついたときには手術できる時期を過ぎてしまっていることが多いことが挙げられます。
すでに肺内部やリンパ節、さらに骨や肝臓や脳に転移していると手術では切除しきれないのです。
また、多くは喫煙による肺気腫や慢性気管支炎で肺が痛んでいて、手術で肺を切除すると十分に呼吸ができなくなってしまうことも一因です。
胃がん、大腸がんは健康診断によって早期がんの段階で診断できるようになって治癒率は改善傾向になっています。

一方、肺がんはどうかといいますと、
通常の健康診断での胸部レントゲン撮影では完治できるうちに診断することは殆ど不可能なのが現状です。
当院で人間ドックに胸部のヘリカルCTをオプションではなく取り入れているのは、この恐ろしい肺がんを手術して完治できる可能性が高い初期の段階で診断することを目標としているからです。肺がんの病巣の直径が2㎝以下で診断できれば治癒率はかなり上昇します。
胸部レントゲンで診断できる直径3㎝以上では治癒は困難なのです。

喫煙をする方には特に受診をご検討ください。

2009年10月14日 (水)

インフルエンザ予防法

新型インフルエンザに罹る患者さんが増えています。現在のところ高校生以下の方に多いですがこれからは成人に広がってゆくでしょう。

受験生や持病のある方は通常の季節性インフルエンザワクチンも少し早めにお受けになった方がよいと思われます。今年はインフルエンザに対する関心が高まりワクチンのお問い合わせが例年より寄せられています。年末にはワクチンが不足する可能性もあります。

同僚や同級生が新型インフルエンザを発症して2日から3日にご自身に38℃以上の発熱があれば、感染を考えて早めに受診しましょう。発症後48時間以内に適切な治療を開始すれば懸念されている重症化はほぼ回避できます。原則として10歳代はリレンザ、他はタミフルでの治療となります。リレンザは粉末を吸入して摂取するので小さいお子さんには難しいことがあります。

重症化は肺炎と脳症が問題です。いずれも早期の対応が重要です。

話題の新型インフルエンザワクチンについてはまだ供給方針が固まっていません。厚生労働省も急いで準備を進めてはいるようです。テレビ等で情報をお待ちいただくしかないという状況です。

すでに新型インフルエンザは流行期に入っています。手洗いうがいを励行し、外出先では鼻や口を手で触らない、病院や人ごみに行くときはマスクを付けることが大切です。

そして、帰宅されましたら液体石鹸で(固形石鹸は使わないで)手のひら、手の甲、親指の外側とまんべんなく丁寧に手洗いしてください。いろいろな方法でも完全には殺菌できませんので手洗いで手に付いた脂を洗い落とすということを念頭においていただきたいと思います。

正しい手の洗い方

海外の禁煙啓蒙動画

先進諸外国のタバコに対する世間の風当たりはかなり厳しいものがあります。

禁煙キャンペーンの動画がテレビで流されることも少なくありません。中にはちょっとどぎついかなと思うものもあります。これから少しずつご紹介してゆきたいと思います。

1、肺が逃げた!

2、

2、肺のダメージ

3、口腔がんの怖さ

2009年10月13日 (火)

やきとりじいさん体操

テレビで取り上げられていておもしろいダンスだなと思いました。結構全身運動になってダイエット効果もあるようです。

私の出身地の福島が発祥地だそうです。

空腹時血糖、HbA1cの見方 ー 糖尿病について

空腹時血糖、HbA1cは共に糖尿病の有無、重症度を反映する検査です。
それぞれ空腹時血糖が110未満、HbA1c5.8未満が基準値になります。これを超えてきますと境界型糖尿病、軽症糖尿病、糖尿病の疑いということになります。
糖尿病の疑いがある場合は、他のコレステロール値や血圧との兼ね合いでその後の診察方針が決まります。

基準値を超える場合は受診していただき、糖尿病の状態をさらに詳細に検査する必要があります。

糖尿病と診断されると、まず食事療法、運動療法のやり方およびおおよそのカロリー計算の仕方を学習していただきます。

医療機関での治療は内服治療、インシュリン自己注射ですが病状によって個人差があります。近年、インシュリン療法は安全性が高まり苦痛が無いように改良されました。当初インシュリン療法を行い病状が安定したら内服治療に変更できる場合も多くなりました。

糖尿病は放置すると腎臓、血管、目、脳、心臓、性機能等の広範囲に障害を来たします。失明、人工透析、心筋梗塞、脳梗塞、下肢切断の原因ともなります。生活習慣病の中でも最も適切な管理を要します。

糖尿病について他の生活習慣病と同様に放置される方がたくさんおられます。異常を指摘されましたら早めに受診いただきたいと思います。

血圧の見方

高血圧症は他の生活習慣病とともに動脈硬化を促進し脳卒中、心筋梗塞の原因になる疾患です。
血圧が高いのかどうかを判断するのは以外に難しいことです。血圧は常に変動していますから、どの時点の血圧がその方の血圧を正確に反映しているかわかりにくいのです。
血圧には収縮期血圧(いわいる血圧の上の方)と拡張期血圧(血圧の下の方)があります。この両者ともに基準値を下回ることが必要です。
それでは、具体的にどの血圧が正しい血圧なのでしょうか。
血圧で重要なのは起床時から1時間以内の血圧といわれています。血圧は一般的に朝が一番高く、したがって脳卒中や心筋梗塞の発作は午前中に発症することが多いのです。
高血圧の患者さんが血圧を治療する場合、目標とする血圧は収縮期血圧が130未満、拡張期血圧が85未満とされています。そして、最新の血圧のガイドラインはさらに厳しくなる傾向があります。
 血圧が高めの方は是非ご自宅で血圧をお測り下さい。血圧計は肘で測るものを選んでください。機種は一番ベーシックなもので十分です。血圧を記載するノートをつくり毎朝血圧測定を続けましょう。いすに腰掛けてみぞおちと血圧計、肘がほぼ同じ高さになるような姿勢で測定します。起床後トイレに行った後、ゆっくり移動して、いすの腰掛けたら10分ほど新聞やテレビを見て、それから血圧計のマンシェットを肘に巻いて測定してください。あわてたり急ぐと血圧は高めになります。2週間ほど測るとばらつきが減って安定した値になってくるでしょう。

 

コレステロール結果の見方

コレステロール結果の見方

コレステロールの検査結果を理解するのは実は難しいことです。

健康診断の結果はほとんど高い値を示すと異常値ということで疾患を疑われることになります。ところが唯一HDLコレステロールは高いほど望ましいのです。

コレステロールには善玉と悪玉があることはご存知だ思います。
悪玉コレステロールがLDLで、善玉コレステロールがHDLと呼ばれています。

それぞれ目安としては、LDLを140までに抑え、HDLが40が超えることが望ましいのです。
通常LDLが170を超えてくるとそろそろ薬剤の内服治療の開始が検討され始めます。

ただ、大切なことはLDLとHDLの比率(LDL割るHDL)が2以内であることです。
つまりLDLが160ならHDLは80以上あるといいということです。

LDLは動脈の内腔に沈着し血管を硬くし、さらに狭くしてしまうことから悪玉と呼ばれます。
一方、HDLは血管に付着した脂肪などからできるプラーク(かす)を掃除してくれるのです。

HDLを増やしてLDLを減少させるにはどうしたらよいのでしょう。

1.有酸素運動を十分に
2.豆腐、納豆、ゆばなどの大豆蛋白を多く摂る。
3.適度な飲酒
4.脂肪の中ではイコサペンタエン酸(青魚に多い)やオレイン酸(オリーブ油、大豆、筋子など)を摂る
5.一日3食摂る
6.良く噛んでゆっくり食べる
7.寝る前2時間は食事を摂らない  
8.難しければ夕方に軽く摂り夜遅くは食事を軽くする
9.タバコは有酸素運動を妨げ、LDLコレステロールの酸化を促進し動脈硬化を助長するので禁煙する

どれだけ食べてもいいとういう食品はありません。反対に絶対に摂ってはいけないという食品もありません。人間は雑食性の動物です。いろいろの食品をバランスよく摂る事が重要です。一日30品目が望ましいのはそのためです。
大切なのは偏った食事にならないことです。
現在の日本は幸か不幸か世界一の豊かな食生活を謳歌しています。景気が悪いといっても、世界のグルメがこれほど容易に入手できうる国は他にありません。
実際のところ、おいしくて簡単に調理できて食べやすいのは動物性のたんぱくであるお肉なのです。特に若い世代のお魚離れは顕著で、調理が面倒、骨があるので食べにくいと敬遠されがちです。とうふ、納豆もこれまでほどは摂らなくなりました。若い世代の特に女性の喫煙率は急上昇しています。仕事に追われゆっくり食事をするのも難しい。多くの男性は飲酒の量は適量を超えています。その結果20代、30代以降のメタボが増加しています。
さて、あなたのコレステロールはどうでしょう。
LDLとHDLの比率が2以内になっているでしょうか。

2009年10月 8日 (木)

喫煙に関連する最近の事件

相次いで2件の事件が発生しました

・喫煙を注意されドライバーで目を刺す

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/308863/

・受動喫煙防止条例に立腹し知事を脅す

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091008-00000074-yom-soci

なかなか非喫煙者には理解し難い事件ですが、喫煙している方が強制的に喫煙の機会を奪われるとパニックを起こしてしまうことが原因です。

喫煙者はすべての方がニコチン中毒患者さんといえます。ニコチンは精神活動と深く関わっているので、個人差はありますがニコチンが切れたときの禁断症状は大きな苦痛となります。

禁断症状で代表的なのは、活動性が全般的に落ちて軽い抑うつ状態になりやる気がでなくなって仕事や作業の効率が落ちてしまうことです。また、反対にリラックスできにくくなりイライラが募ってきます。仕事中も休息時も不自由な思いをするので辛いわけです。

ただ、喫煙者はこれが禁断症状であることに気づいていません。仕事やその他のストレスと混同してしまうので区別できないのです。喫煙によって解決するのは禁断症状だけなのでタバコを吸ったときに楽にならなっかたらそれは本当のストレスということになるわけです。

犯罪はもちろん許すことはできません。しかし、彼らを犯罪にまで追い詰めたニコチン中毒の怖さも忘れてはならないでしょう。

喫煙者のほとんどはニコチン中毒の患者さんです。自分ではもう禁断症状を喫煙以外の方法で解決することはできません。喫煙の場を制限することは有効ですが、解決にはならないことは明らかでしょう。

近日中に禁煙セミナーのブログを立ち上げます。喫煙の問題とどう向き合って行くべきかご一緒に考えて行きたいと思います。

2009年10月 7日 (水)

2009年NPO法人日本禁煙学会主催「タバコは健康を損なう:動画CMコンテスト」受賞作

わかすぎファミリークリニックで禁煙指導に力を入れてから5年が経ちました。

外科医といえどもクリニックでは手術はできませんから、がんと戦うにはがんの発症を予防するか早期に診断することがいまや私のライフワークとなりました。がん予防で一番有効なのは禁煙です。早期診断は必要な検査を受けることです。

禁煙学会という喫煙の問題を学問的に極めようという医師の集まりがあります。それぞれの所属する医療機関で地道に禁煙指導と研究を続けられています。是非一度ホームページを訪れてみてください。

NPO法人 日本禁煙学会  http://www.nosmoke55.jp/

一般から公募した禁煙動画の受賞作が公開されました。おもしろい力作がそろっています。チェックしてみてください。

画面中央をクリックすると全16作品が連続再生されます。
画面をクリックすると出現する画面下のメニューからは作品を選んで再生できます。

2009年10月 6日 (火)

ピンクリボン運動

YAHOOでもキャンペーンが進行中のピンクリボン運動はとてもタイムリーで重要な活動だと思います。

消化器外科医としてがん治療に携わって20年以上が経ちますが、この間にがんの発症部位は大きく変化しています。外科医が手術するがんの最も頻度の高いがんは胃がんでした。手術や治療の研究も胃がんが多くなされていました。しかし、現在では胃がんは減少し乳がんや大腸がんの症例が増加しています。肉食中心の食生活の変化や運動不足が原因と考えられています。

中でも女性が一生の間に5%の確立で発症する乳がんは、早期診断が容易で自己検診や定期的な医療機関での検診はとても意味があります。日本は全体的には医療についての意識が高く健康診断を受ける方が多いのですが、国際的に見ると乳がん検診の受診率は低い方に属します。これは発症が多いのに死亡率が低く問題視されにくいこと、急激な増加に啓蒙活動が追いついていないことが原因と考えられます。

30歳代後半からの自己検診、超音波、マンモグラフィーを受けることで、乳房を切除する可能性や死亡を避けることができるのです。

もし、自己検診で乳房のしこりや血液のまざった分泌物に気づかれましたら是非外科を受診してください。乳がんの多くは早期に診断されています。早期であれば乳房を残せて、しかも抗がん剤や放射線療法も少しで済みますから、副作用の苦痛も最小限に抑えられます。

しこりがあっても8割以上は良性です。ためらわないですぐに外科を受診ください。

ノーベル賞受賞

はじめにで言及したテロメラーゼの発見者であるカリフォルニア大学のエリザベス・ブラックバーン教授他3名が医学生物学部門でノーベル賞を受賞されました。現在のところ期待されたがん治療にはまだ実用化はできていませんが、動物の生命活動での重要な働きがあることが次々と解明されたことが評価されたようです。特に老化とがん発症の関連を最も的確に証明したことが挙げられます。1984年に最初に発表されましたからずいぶん時間を経てからの受賞だなと思いましたが、物理学などはもっと古い研究が評価されていますから当然かもしれません。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000002-fsi-bus_all

2009年10月 3日 (土)

がん死亡の推移  肺がんの脅威

当クリニックのホームページでは医療情報をできるだけ多くご提供しています。しかし、スペースの関係で説明が十分できていないことを痛感しています。

このブログでは新しい情報以外にホームページと連動して理解していただきやすいように解説を加えたいと思います。

まず、当クリニックが力を入れているがんの早期発見の重要性について

以下のグラフをご覧ください。男女共に肺がん、大腸がんの死亡数の伸びが目立ちます。特に肺がんは増加率が大きいのがお分かりいただけると思います。女性の肺がん死亡数が第一位になるのは、そう遠くないと言われています。

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年間に約7万人の方たちが肺がんで命を落とされるわけです。現状のままでは2015年には肺がん死は12万人になると予想されています。

肺がん発症の最大の原因は喫煙です。世界的に見て日本は喫煙率が高く、特に若年層の喫煙は今後の肺がん増加に拍車を掛けると考えられています。

がん死を減らすには早期発見と発症予防が重要です。

肺がん、胃がん、乳がん、子宮頸がんは十分予防することができるがんです。次回はそれぞれのがんの具体的な予防法について考えて見ましょう。

2009年10月 1日 (木)

はじめに

このブログを管理する若杉です。

自己紹介とブログを立ち上げた経緯について説明をさせていただきます。

長年消化器外科医としてがん治療に携わってきました。

東京女子医科大学に所属し、胃がん、大腸がん、肝臓がん、乳がん等の手術治療と抗がん剤による治療が専門でした。


病院でのがん治療と平行してがんの発症や治療に結びつく遺伝子の働きを解明する研究にも従事していました。


がん細胞はとても不思議なものです。

元は正常な細胞だったものがなんらかの原因でがん細胞に変異するわけです。

そして、一旦発生するとほとんどの場合急速に増殖して大きい腫瘍になり、次の段階では転移という飛び火をして全身に広がって行きます。

転移したがん細胞はまたその場で増殖し臓器の働きを妨げます。

加えて、悪液質といって免疫不全の状態にして、元来体が持っているがん細胞と戦う能力である免疫力を奪ってしまいます。

臓器不全や悪液質が進行するとがんの増殖はさらに加速し死をもたらします。


がん細胞元は正常な細胞だったものですから、へたに攻撃すると正常細胞も損傷してしまいます。がん細胞と正常細胞のわずかな違いを見つけ、治療に結びつくポイントを特定し、攻めてゆくのががん治療研究の主眼です。


私が研究で最も興味を惹かれて没頭したのはテロメラーゼという物質でした。この物質はがんの発症や生命維持に深く関与し、有望ながん研究のターゲットと考えられていたのです。


生物の細胞にはそれぞれ寿命があって細胞死と再生を繰り返しています。新陳代謝のひとつとしてどんどん新しい細胞が生み出され古い細胞は消滅してゆくわけです。皮膚や腸粘膜のように常に傷付いていたり、白血球のように病原体や体内の異物と戦っている細胞は特に再生が頻繁です。


細胞は再生する際に元の細胞と同じコピーを作ってゆきます。おのおの生物の種によってコピーするための設計図は異なります。

この設計図が遺伝子と呼ばれます。

人間であること、性別、人種、身体的特徴、性格等はすべて遺伝子で決まってきます。


ひとつの固体の中でも臓器によって細胞は違います。遺伝子は同じでもその場に応じて適切な臓器を形成します。


安定して遺伝子のコピーを作るのには遺伝子の末端にあるテロメアという部分が重要です。これが無いと遺伝子は正確に複製されません。

このテロメアは回数券のように細胞の複製をするたびに使われて短くなってゆきます。そして、ある程度の回数になってテロメアが短くなると遺伝子はうまく複製されず細胞の再生も止まります。これが個々の細胞の寿命を規定します。


ここで不思議なことに、ある程度テロメアが短くなると場合によってテロメラーゼという物質が作用し始めテロメアをどんどん伸ばしその細胞を不死化することがあります。

実はこれががん細胞の発生のメカニズムのひとつです。


がん細胞の最大の特徴は寿命が無く無限に増殖することです。


ここで考えられるのはテロメラーゼを抑制すればテロメアの伸展は止まりがん細胞の増殖を阻止しうるということです。


わたしの研究はこのテロメラーゼを抑制する物質を探すことでした。残念ながら、基礎実験でさまざまな遺伝子での操作を試みましたががん細胞の増殖を抑えるものはできませんでした。

平行して世界中の研究者たちが同様の研究を続けましたがやはり芳しい成果は報告されませんでした。


2年以上の時間を研究に費やしていたところ、どうもテロメラーゼ以外にもがん細胞を不死化する物質がありそうだということがわかってきました。これは世界中のテロメラーゼ研究者に大きな失望を与えました。


テロメラーゼを阻害してもそれ以外にがん細胞は増殖するためのすべを持っていて、がんの増殖は抑えられないということなのですから。


医学研究の中でがん治療の研究には時間と費用が最も費やされています。しかし、最も目的の達成率が低いのもがん治療の研究です。


外科医として多くのがん患者さんの最後を看取ってきました。

外科医の強い思いはがん死を少しでも減らしたいということです。


クリニックを開業して外科医としてメスを持つことが無くなっても、なんらかの形でがん対策のお手伝いをしたいと思い続けてきました。


クリニックでご提供している人間ドックに肺がんを早期に診断すべく、胸部ヘリカルCTを追加しました。

また、楽に受けられる胃カメラをいち早く導入したのも診断精度の高い胃カメラを一人でも多くの方にお受けいただきたいと思ったからでした。

女性の乳がん、大腸がんの増加対策として、検診での便潜血検査、乳房検査の重要性を訴えています。


同時にがんの予防にも力を入れてきました。

胃がん予防には積極的にヘリコバクター・ピロリの除菌治療を行い、肺がん予防のための禁煙外来・指導・カウンセリングを続けてきました。大腸がんが食事、飲酒や運動不足から発症することから食事・運動療法にも力を入れています。


このブログでは人間ドックの話題を中心に、がんとメタボリック・シンドロームに関連する新しい医療情報をお伝えして行きたいと考えています。


インターネットをはじめとしてさまざまな医療情報が世の中にはあふれています。

中には解釈が難解で自分にどう関わるのかが実感できにくい情報も多く見られます。


健康が一番とはいっても健康について考えたり情報収集をする時間は限られているでしょう。

このブログを必要なときに使っていただければ幸いです。