YAHOOでもキャンペーンが進行中のピンクリボン運動はとてもタイムリーで重要な活動だと思います。
消化器外科医としてがん治療に携わって20年以上が経ちますが、この間にがんの発症部位は大きく変化しています。外科医が手術するがんの最も頻度の高いがんは胃がんでした。手術や治療の研究も胃がんが多くなされていました。しかし、現在では胃がんは減少し乳がんや大腸がんの症例が増加しています。肉食中心の食生活の変化や運動不足が原因と考えられています。
中でも女性が一生の間に5%の確立で発症する乳がんは、早期診断が容易で自己検診や定期的な医療機関での検診はとても意味があります。日本は全体的には医療についての意識が高く健康診断を受ける方が多いのですが、国際的に見ると乳がん検診の受診率は低い方に属します。これは発症が多いのに死亡率が低く問題視されにくいこと、急激な増加に啓蒙活動が追いついていないことが原因と考えられます。
30歳代後半からの自己検診、超音波、マンモグラフィーを受けることで、乳房を切除する可能性や死亡を避けることができるのです。
もし、自己検診で乳房のしこりや血液のまざった分泌物に気づかれましたら是非外科を受診してください。乳がんの多くは早期に診断されています。早期であれば乳房を残せて、しかも抗がん剤や放射線療法も少しで済みますから、副作用の苦痛も最小限に抑えられます。
しこりがあっても8割以上は良性です。ためらわないですぐに外科を受診ください。